激ロック×HMV&BOOKS online vol.142

GENRE：LOUDROCK, MIXTURE
築き上げてきた“歪み”を刻印する、待望のアルバム『#7』完成
“#”シリーズとしては7作目のアルバムとなる今作。作品を重ねるごとにサウンドの強度が増しており、ライヴでも披露されてきた「BLUE & YELLOW」で始まる今作で、上田剛士（Ba/Vo/Prog）はその音の采配を繊細に、豪胆に振るいながら無二のヘヴィ・ミュージックを構築している。盟友、SHIGE（WRENCH／Vo/Syn）とのエクスペリメンタルなコラボや、上田へのリスペクトを公言してきた新世代ラッパー、JUBEEとのド直球のミクスチャー等、それぞれの背景を最大限にブーストした化学反応も面白い。また、世界や社会の歪みや人の愚かな過ちに容赦なく激しいビートを打ち込みながら、その一方で人間の持つ可能性や想像力に訴え掛ける。ヘヴィでブルータルだが希望の音が優しく響くアルバムだ。
吉羽 さおり【ライター推薦】

GENRE：METAL
新体制初フル・アルバム『TOP OF THE TOWER』携えHAGANE完全復活！
黄金期到来。第3期に突入したHAGANEのニュー・フル・アルバム『TOP OF THE TOWER』は、予想以上にクオリティが高い。覇者への予感を漂わせる「Not Lose」、新 境地としての暗黒和メタル「Kagome」、ドラマ性と味わい深い音で綴られた「Salvation」、激速で駆け抜ける「Heart Scream」と聴きどころは満載だ。ポップス界隈で育ってきたにもかかわらず、肝の据わった鋼鉄ディーヴァぶりを披露する凪希（Vo）。YouTuberやコスプレイヤーとしての人気も誇りつつ、求道的にドラマーとしての道を突き進むJUNNA。素晴らしい人材を得たHAGANEの攻撃は、ここからより激化していくこと間違いなし！
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：ROCK
有終の美へと向かうWaive
約四半世紀にわたった確かな歩みを改めて感じるセルフカバー・ベスト・アルバム第2弾
有終の美へと向かう日々のなか、今Waiveはよりいっそうの輝きを放ち出している。来年1月4日に行う最初にして最後の日本武道館公演“Waive「LAST GIG.」”をもって、解散することになった彼等が、昨年発表したセルフカバー・ベスト・アルバム『BLUE ALBUM』に続いて送り出す、今作『RED ALBUM』は、まさにそれと対をなすものだ。意図して冒頭に収録したのであろう、Waive最古のバラードのTrack.1「spanner」が醸し出す珠玉ぶりに、ロック・バンドとしての攻めの姿勢が凝縮されているTrack.4「Sad.」、“もう一度巡り会う奇跡を信じたい”との詞が深く響くTrack.12「HEART.」等。約四半世紀にわたった彼等の確かな歩みを改めて感じたい。
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：PUNK ROCK
これまで以上に様々な想いと多彩な音像で美しき日々を表現する
5人編成となったOLEDICKFOGGYの新章幕開けを告げる一枚
2年ぶり8枚目のアルバム『Beautiful Days』は、5人編成になっての初リリースとなるOLEDICKFOGGYの新章幕開けを告げる一枚。メンバー全員が作曲を手掛け、SUZZY（Gt）が作詞者として2曲参加している。“Beautiful Days”のタイトル通り、これまで以上に様々な想いと多彩な音像で美しき日々を表現する今作。新たな幕開けを宣言する「O.D.N.」、伊藤雄和（Vo）が師と仰ぐ、故 西村賢太に捧げた「ビューティフルデイズ」、彼等が多大な影響を公言する16TONSのカバー曲「白銀を越えて」を含めた、全12曲を収録した。切なさや諦めや絶望や仄かな希望といった人生を彩るあらゆる感情を詰め込んだ楽曲から、君の心情にフィットする曲が必ず見つかるはず。
フジジュン【ライター推薦】